「感情の老化に気を付けて」☜やってはいけない健康診断より

足腰以上に感情の老化に気をつけろ、という指摘は肝に銘じるべきだと思った。

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廃用症候群=使わないために衰えること

二人の著者先生の対談形式。足腰以上に感情の老化に気を付けて、から抜粋する。

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・年取って体力が落ちるプロセスは、まず気持ちが老け込んで気力を失い、行動力がなくなり、様々な機能が衰えて、体の老化も進む。

・脳の老化は海馬で始まり物忘れが始まる。海馬は短期記憶をとどめて、必要なものは長期記憶に残す判断をする。アルツハイマー病では海馬に委縮が現れ、直前記憶がすっぽり抜け落ちる。実はそれより先に早い人は40代から前頭葉が縮み始める。それでいろんなことがおっくうになる。

・それで欝や引きこもりになり、思考や感情の柔軟性が失われるので、イライラして怒りっぽくなる。女性は閉経によるホルモン低下の更年期とも重なる

・感情の老化が始まる40代を私は思秋期と呼んでいる。大人から老人への準備期間なんです。

・感情も足腰と同じで積極的に使わなければだめ。ドキドキするとか想定外の場面に遭遇するのが効果的だから、新しいことにチャレンジして前頭葉を刺激することが大事である。

・すると最高の健康法は生涯働く事か。

・そのとおり。それは就業率と老人医療費のデータで明らか。長野県⇒平均寿命トップレベル。70歳以上の就業率もトップレベル。逆に、北海道や福岡の高齢者就業率は下位で老人医療費はトップレベル。

・定年になって家で暇を持て余しているとすぐボケるのは確か。

「知的機能を高く保っておくと長生き」という面白いデータがある。オランダのアムステルダムの55歳から85歳までの2380人の調査。情報処理速度のテストで上位1200人の死亡率は5.8%、下位1180人の死亡率は3倍以上の16.4%と大きな差が付いた。さらに暗記、計算、推理系の流動性知能テストの結果でも上位半分は7%の死亡率なのに、下位半分は15%も死んでいた。しかも学歴無関係。要するに年とっても頭をよく使うかどうかの違いで差が出る。

・老化は長い時間だんだん進むと思っている人が多いですが、実は亡くなる直前まで動き回れる人の方が多いのです。

・そういえばこの10年くらい、病名の付かない老衰死がすごく増えている。むやみに検査や治療を受けない人が増えているせいだろう。

・仕事を選んだり、転職するとき「年とっても現役でやれる。」ということを意識することも大事。

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RECOCAの感想

生涯現役の知的職業は限られており万人に可能というわけではないが、知的趣味ということならいくらでも可能である。日々1万歩のウオーキングに専念するのはもちろん大事だが、プラスそれに見合う毎日の知的作業が伴ってこそ生涯現役、ピンピンコロリの人生が全うできるということらしい。肝に銘じて、とりあえず来月予定の運転免許更新のための認知症検査の準備を今日から始めよう。といっても大したことではないが、16個の脈絡のない絵を1分みて何個思い出せるかというテストです。16個を1セットとして4セットあり、そのうちのワンセットが出題される。つまりすべての絵はすでに分かっているのです。それでも満点取れないところが如何にも悔しいというか残念。

この絵は今年5月に更新されるから、3年後の試験はまた覚えなおさないといけない。